【皮膚科医が解説】さめ肌の原因&対処法~二の腕・肩・太もものブツブツを今年こそ解消~

2021.07.11




【「さめ肌」を改善するスキンケアとは?】

「さめ肌」の改善には毎日のスキンケアが大切です。スキンケアのポイントをご紹介します。

【しっかり保湿をする】
「さめ肌」には肌の乾燥が関わっているため、しっかり保湿することをおすすめします。乾燥がひどい場合は、化粧水で保湿した上に保湿クリームを重ねると保湿効果が高くなります。また、効果的な保湿成分として以下の物質をご紹介します。

・尿素……角質をやわらかくする作用があります。傷口がある場合はしみることがあります。
・ヘパリン類似物質……病院で処方できる保湿剤としても使われており、高い保湿効果があります。
・セラミド……肌のうるおいを保つ細胞間脂質の成分です。

これらの成分が配合された保湿剤を用いると、より保湿効果が期待できます。

【衣服を工夫する】

衣服と肌のこすれは「さめ肌」を悪化させます。下着を中心に、綿やシルクなどの低刺激の素材を選びましょう。また、締めつける衣服は肌にこすれやすいため、ゆったりとした衣服に変えることもおすすめです。

【泡で優しく洗う】
入浴時は身体をゴシゴシこすらず、泡立てたボディーソープで優しく洗うようにしましょう。熱いお風呂に長時間入ると、肌の保湿成分が失われやすくなります。ぬるま湯にして、長時間の入浴は避けるようにしましょう。そして、入浴後は保湿を忘れずに。

【運動をする】
運動は、肌の血流を良くして肌の代謝を助けます。また、発汗することで肌への保湿効果もあります。ただし、汗をそのままにしておくとあせもの原因になることがあるため、汗をかいたらこまめに拭き取るか洗い流すようにしましょう。

【バランスの良い食事を摂る】
肌への栄養は毎日の食事から供給されるため、健康な肌のためにはバランスの良い食事が大切です。とくに肌の主成分であるタンパク質や、肌の代謝や皮脂の分泌にかかわるビタミンをしっかり摂るようにしましょう。

【長年悩んでいるなら「漢方薬」もおすすめ】

「さめ肌に悩まない体質を目指したい」
そんな方には、身体の内側から理想の健康を目指す漢方薬がおすすめです。
漢方薬は医薬品としてさまざまな肌のトラブルに効果と安全性が認められており、医療現場でも使われています。

漢方は、気分などの生命エネルギーを表す「気」、血液や栄養を表す「血」、むくみなどの原因となる体液を表す「水」の3つの要素を補い、めぐらせる「バランスの医学」です。

漢方では人体を「気・血・水」の3つめぐりで考える独自の考えをもとに、一人ひとりの体質(証)に合わせた生薬の組み合わせで、身体全体のバランスを整えて理想的な健康状態へと導きます。
漢方薬で全身のめぐりを整えれば、肌の状態もからだの内側から改善が期待できます。


<乾燥肌の方におすすめの漢方>
・当帰飲子(とうきいんし)
「血」を補う生薬を中心に、「気」を補う生薬、「痒み」をおさえる生薬を加えた漢方薬です。乾燥肌や乾燥肌による痒みのある方に効果的です。
・温清飲(うんせいいん)
「血」を補う生薬と「熱」を冷ます生薬を合わせた漢方薬です。乾燥肌や肌に炎症・痒みがある方に効果的です。

漢方薬は飲むだけと簡単ですが、注意点としては体質に合ったものを服用することです。自己判断での服用は効果が出にくいばかりか、副作用が生じる恐れもあります。

ただ、自然の生薬で構成される漢方薬は本来、副作用が出にくいものですし、体質に合えば大きな効果が期待できるものです。そのため、服用前にはしっかりと漢方に詳しい医者や薬剤師に相談することをおすすめします。

最近話題の「あんしん漢方」では、AIを活用したオンライン個別相談で、漢方に詳しい薬剤師が一人ひとりに適した漢方を見極めてくれます。
スマホで気軽に相談でき、お手頃価格で自宅まで配送してくれるのでおすすめですよ!

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【毎日のスキンケアで「さめ肌」解消!】

「さめ肌」には乾燥や衣服のこすれが関わっています。保湿を中心に毎日のスキンケアを工夫することで、今年の夏は「さめ肌」を気にせずに、ファッションも楽しめるといいですね!
身体の内側から根本改善を目指したい方は、体質改善に役立つ漢方薬もぜひ試してみてください。なお、漢方薬を服用する場合は、ご自身にあった漢方薬を知るためにも、必ず専門家に相談しましょう。






【執筆者プロフィール】

皮膚科医/金城 里美
医師/薬剤師
東京大学薬学部卒業後、医師を目指して、東京医科歯科大学医学部に入学。
身体、精神とも関わって多様に現れる皮膚の病態に興味を持ち、皮膚科医の道を選ぶ。卒業後、大学病院、総合病院、クリニックでの皮膚科勤務を経て、一般皮膚科から美容皮膚科まで皮膚科領域の診療を幅広く行う。
現在、総合病院の皮膚科常勤医として勤務。3児の母。
皮膚がより良くなることで、その人の毎日がより明るくなることを目指して日々診療を行っている。

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