幸せホルモン「セロトニン」の90%は腸にある!? 心を健やかにする腸活メソッド

2022.05.03

「最近、すぐに不安になってしまうことが多い......」
「便秘や下痢を繰り返している......」

このようなお悩みは、「セロトニン」と呼ばれるホルモン分泌がうまくはたらいていない可能性が考えられます。セロトニン分泌は、腸内環境が深く関与しているといわれているため「腸活」をすることがおすすめです。

メンタル不調や睡眠不足、便秘などは、ずっと健康でありたいと願う私たちにとって、今すぐ改善したい問題ですよね。そこで今回は、セロトニンと腸内環境の関係と腸活メソッドをご紹介します。



 1.「幸せホルモン」のほとんどは腸内環境で決まる?
セロトニンUPに欠かせない腸活メソッド
「セロトニン」は、精神を安定させるはたらきがあり、リラックスや幸福感をもたらすため、「幸せホルモン」と呼ばれています。

そんなセロトニンは、脳から分泌されてからだに作用すると思われがちですが、実は、脳内には2%しか分布していないのです。一方で、腸内には90%も分布しているため、腸内環境によりセロトニンが正常に分泌されるかが決まるといわれています。

また、脳と腸には互いに調整し合う「脳腸相関」があり、腸内細菌がセロトニンの前駆物質を脳へ送っているとされています。そのため、腸内環境は脳のはたらきに影響し、「腸は第二の脳」といわれているのです。

私たちは、食事からトリプトファンという必須アミノ酸を摂ることで、体内で5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)を経てセロトニンを合成しています。5-HTPからセロトニンに変換されるときにビタミンB6が必要なのですが、ビタミンB6の合成は腸内細菌が深く関わるため、腸内環境を整えることが大切なのです。



 2. セロトニンUPに欠かせない腸活メソッド
セロトニンUPに欠かせない腸活メソッド
セロトニン分泌を高めるには「腸活」が欠かせません。その逆もしかりです。以下に、3つの腸活メソッドをご紹介します。


 2-1.トリプトファンの多い食材の摂取

セロトニンを飲食物から取り入れるためには、セロトニンの材料である「トリプトファン」が必要です。トリプトファンは体内で生成できないため、飲食物からの摂取が必須になります。トリプトファンを多く含むものを積極的に摂り、からだの内側からセロトニンを増やしていきましょう。

(例)豆腐・納豆などの大豆製品、チーズ・ヨーグルトなどの乳製品、そば、植物性タンパク質


 2-2.おなかひねり運動

ストレッチや運動を行うと血行がよくなるため、腸まで酸素や栄養が行き届いて腸内環境の改善が期待できます。

おなかひねり運動は、腹斜筋を刺激して体幹を鍛えられるため、腸活におすすめです。

1 ひざを立てて座った状態で、両手を合わせて前に伸ばします。
2 両手を右太ももの外側につけるように、おなかを横にひねります。このとき、深くひと呼吸します。
3 同じく左側にもひねります。深い呼吸を忘れず左右3回ずつ繰り返しましょう。


 2-3.朝日を浴びる

朝起きたらカーテンを開けて、朝日を浴びましょう。セロトニンは太陽光を浴びることで分泌されるため、日照時間と分泌量が深く関わると考えられています。

体内時計は25時間周期で動いており、太陽光を浴びることで日中はセロトニン、夜はメラトニンが多く分泌され、地球の自転周期(24時間)とのズレを調整しています。

そのため、朝日を浴びるという習慣は、正しい時間にセロトニンやメラトニンの分泌量を増やし、感情のコントロールや睡眠・覚醒リズムを安定させてくれるのです。その結果、脳腸相関によって腸内環境の改善にもつながります。



 
3. 腸内環境を整えるには漢方薬もおすすめ

腸内環境を整えるには漢方薬もおすすめ
「食事や運動には気を使っているのに便秘やぽっこりおなかが解消できない……」
そんな方には漢方薬がおすすめです。

漢方では、ストレスや生活習慣の乱れによって血液の巡りが悪くなり、胃腸に栄養がいきわたらなくなることが機能低下の原因の一つと考えられています。

血液の巡りをよくすることで腸のはたらきが改善され、幸せホルモンであるセロトニンの分泌を増やすことにつながるのです。

腸内環境の乱れは、慢性的な便秘やぽっこりおなか、ガスだまりなどを引き起こすほか、脳腸相関によりメンタルの不調にもつながります。そんな多岐にわたるお悩みへのアプローチとして効果があるとされる漢方薬は実はいくつもあり、実際に医療現場でも活用されています。

運動やストレッチなどのセルフケアに漢方薬を加えることで、からだの内側から血行改善や腸活にアプローチできるでしょう。

漢方薬は、からだの内側からアプローチすることで、気・血・水(き・けつ・すい)の流れを整えてくれます。これらの巡りを改善することが、腸内環境をよい状態に導き、ダイエットにもつながるのです。


<腸活におすすめの漢方薬>

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

疲れやすく、おなかが冷えやすい方に。
気や血を補い、胃腸のはたらきを改善します。疲労感に加え食欲不振や吐き気が強い方は六君子湯(りっくんしとう)がおすすめです。

・大柴胡湯(だいさいことう)
ストレスを感じやすく、おなかが張る方に。
自律神経の乱れを整えるだけでなく、血液を巡らせ、胃腸のはたらきを整えます。おなかが張るだけでなく、便秘と下痢を繰り返す方は、加味逍遙散(かみしょうようさん)がおすすめです。


以上、2つのタイプに分けて漢方薬をご紹介しましたが、大切なのは、選んだ漢方薬が自分に合っているか否かということです。自分の状態に合っていない場合は、効果が出ないことや、副作用が出ることもあります。そのため、購入の際は漢方に精通した医師、薬剤師等へのご相談をおすすめします。

不調を手軽に改善したい方におすすめなのが、「あんしん漢方」のようなAIを活用した新しい漢方相談サービスです。「オンライン個別相談」を利用すれば、漢方に詳しい薬剤師にスマホで気軽に相談でき、体質に合った漢方をお手頃価格で自宅まで郵送してもらえます。

●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z33zc0lafa0051



 4.腸内環境を整えて「幸せホルモン:セロトニン」の分泌をアップしよう!
腸内環境を整えて「幸せホルモン:セロトニン」の分泌をアップしよう!
メンタル不調や便秘などのさまざまな不調を予防するためには、セロトニン分泌が不足しないような生活習慣を送ることが大切です。

セロトニンがどのように分泌されているかを理解して、自分に合ったセルフケアを取り入れていきましょう。




▼女性特有のお悩み関連記事 まとめ
女性特有のお悩み関連記事 まとめ
https://lafarfa.jp/pages/detail/pms_womens-worries



<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 杉岡 弥幸
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 杉岡 弥幸
薬剤師。北里大学で生薬学を学び、卒業後は大手漢方専門店にて漢方薬剤師として勤務。現在は自身のダイエット経験や健康に関する知識を活かして、漢方や養生による体質改善方法をWeb等で発信。
漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。

●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z33zc0lafa0051

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