夏のダメージを秋のスキンケアでキレイ肌に! 秋に絶対やっておきたい保湿の基本

2022.10.25

暑い夏が過ぎ去り、秋がやってきました。念入りな紫外線ケアもほっと一息と思いきや、夏に受けたダメージが肌にあらわれている……。そんな悩みに気づくことも多い季節です。

秋は夏に受けた肌ダメージを修復しつつ、季節の変化に適応していくため、スキンケアの工夫が必要です。今回は、秋に起こりやすい肌トラブルと対処法をご紹介します。




 1.秋に起こりやすい肌トラブルとは?

秋は、夏に受けた肌のダメージが遅れてあらわれてくる時期です。具体的には、次のような肌トラブルが起こりやすくなります。


 1-1.乾燥

秋は、夏の紫外線ダメージで肌のバリア機能が低下します。バリア機能の低下により、肌の内部にある水分が蒸散しやすくなり、肌の乾燥が進むのです。加えて、秋の乾燥した気候が肌の乾燥を助長するため、さらに乾燥が悪化してしまいます。


 1-2.赤み・かゆみ

肌のバリア機能の低下と乾燥により、外の刺激から肌内部を守る角層に多くの隙間ができます。その隙間から、肌内部に外界の刺激物質やアレルゲン、微生物などが侵入しやすくなります。すると肌に炎症が起こり、赤み・かゆみが生じてしまいます。

 1-3.シミ・そばかす、色素沈着

夏に浴びた紫外線により、肌の内部ではメラニン色素が多く生成されています。通常、メラニン色素を含んだ角質細胞は、肌の代謝により垢となって剥がれ落ちて、新しい肌にかわっていきます。
しかし、バリア機能の低下と乾燥が進んだ肌では代謝がスムーズに行われず、メラニン色素を含んだ角質が停滞しがちです。その結果、シミ・そばかすが悪化したり、色素沈着が起こったりします。





 2.秋のスキンケアで大事なこと3つ

夏の肌ダメージをリセットし、キレイな肌で秋を過ごすためには、入念なスキンケアが大切です。秋のスキンケアで気をつけたいポイントをご紹介します。


 2-1.保湿

夏に受けたダメージでバリア機能が低下し、乾燥が進んだ肌には、入念な保湿が必要です。

夏は保湿をさっぱりめにしていた方も、季節の変化に合わせて保湿力の高いアイテムを使うようにしましょう。
洗顔後に化粧水をたっぷりつけてから、クリームや軟膏を重ね塗りする保湿方法がおすすめです。肌に水分を補給してから、油性のクリームや軟膏で蓋をすることで、保湿力が高まります。


 2-2.洗顔

洗顔は、朝と夜の1日2回行うようにしましょう。乾燥が強い人は、保湿成分が入った洗顔料を夜だけ使うという形でもよいです。こすらず泡で優しく洗顔して、ぬるま湯で洗い流しましょう。
洗顔料を泡立てるのが大変という方は、プッシュ式の泡状洗顔料を試してみるのもおすすめです。


 2-3.紫外線ケア

秋は、夏よりも紫外線が弱くなるものの、油断は禁物です。バリア機能の下がった肌は、紫外線ダメージを受けやすい状態のため、紫外線対策もしっかり行いましょう。
紫外線対策として、日焼け止めはもちろん、気候が涼しくなるため、帽子やスカーフ、アームバンドなどの紫外線グッズを利用するのもおすすめです。




3.漢方で秋の肌を内側からケア

乾燥やかゆみなど、肌のダメージを内側から改善したいという方には漢方薬がおすすめです。漢方薬は肌トラブルの治療のために、美容皮膚科などでも使われています。
秋の肌トラブルには、「肌の新陳代謝をよくして紫外線のダメージを回復する」「血流をよくして肌に栄養をいきわたらせる」「水分の循環をよくして肌に潤いを与える」「皮膚の乾燥で生じるかゆみや炎症を改善する」などの作用がある漢方薬を選びます。

肌に栄養が届けられることで、紫外線などのダメージに負けないからだを手に入れられるでしょう。
肌の変化と気候の変化で体調を崩しやすいこの時期は、漢方薬でからだを整えてみてはいかがでしょうか。


<肌トラブルで悩む方におすすめの漢方薬>

・当帰飲子(とうきいんし)
体力が中等度以下で、冷え性で、皮膚が乾燥する場合の湿疹、皮膚炎、かゆみに効果的な漢方薬です。
からだ全体をめぐって各器官に栄養を届ける「血(けつ)」が不足すると、肌にはバリア機能の低下や乾燥が起こり、かゆみが生じてきます。当帰飲子は「血」を補給する生薬をベースにして、かゆみを抑える生薬を加えた漢方薬で、乾燥やそれに伴うかゆみなどの肌トラブルを改善させる効果が期待できます。

・桂枝茯苓丸加よく苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)
比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどがある場合のにきび、シミ、手足の荒れ、月経不順、血の道症に効果的な漢方薬です。
からだ全体に栄養を届ける「血」のめぐりが停滞すると、肌荒れやシミ、色素沈着が起こりやすくなります。桂枝茯苓丸加よく苡仁は、「血」のめぐりをよくすることでにきび、シミ、手足の荒れなどの肌トラブルを改善させる効果が期待できます。


漢方薬は、自分の体質に合っていなければ、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるためにも、購入時はできる限り漢方に詳しい医師、薬剤師等にご相談ください。

「お手頃価格で不調を改善したい」という方には、スマホで気軽に薬剤師に相談できる「あんしん漢方」のような新しいサービスもおすすめです。AIと漢方のプロが効く漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が話題です。

●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z33zc0lafa0074




4.ダメージに負けない肌作りで快適な秋を
夏に受けた肌ダメージの影響が、見た目にもあらわれやすい秋。とくに、肌の乾燥、赤み・かゆみ、紫外線ダメージなどに悩まされやすい時期です。季節の変化に合わせて保湿、洗顔、紫外線ケアを見直してみましょう。

また、からだのトータルケアとして漢方薬を試してみるのもおすすめです。ダメージに負けない肌作りをして、快適な秋をお過ごしください。



<この記事を書いた人>

皮膚科医 金城 里美

医師/薬剤師
東京大学薬学部卒業後、医師を目指して、東京医科歯科大学医学部に入学。
体、精神とも関わって多様に現れる皮膚の病態に興味を持ち、皮膚科医の道を選ぶ。卒業後、大学病院、総合病院、クリニックでの皮膚科勤務を経て、一般皮膚科から美容皮膚科まで皮膚科領域の診療を幅広く行う。現在、総合病院の皮膚科常勤医として勤務。
皮膚がより良くなることで、その人の毎日がより明るくなることを目指して日々診療を行う。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z33zc0lafa0074

RELATED関連記事

SPECIALスペシャル



RANKING人気記事

MAGAZINE最新号のご紹介

ラ・ファーファ最新号[2023年5月号]

5月号

発売日

2024年 3月 19日