「毎年お正月が明けると胃の不調が出る……」
「年末年始は、胃もたれや胃痛がとくにひどい……」
このようなお悩みをお持ちではありませんか?
年末年始は、クリスマスや大掃除、帰省、初詣とイベントが盛りだくさんです。イベントによるストレスや暴飲暴食により、年末年始の休み明けは、「胃がもたれやすい」「胃痛の頻度が増える」「からだがだる重い」「疲れやすい」などの不調が起こりやすいといわれています。
このような胃腸の不調を放っておくと、自律神経のバランスが崩れやすい春にかけて、さまざまな不調が出てきてしまいます。早めに対策して、快適な生活を取り戻したいですよね。
そこで今回は、胃痛をはじめとする不調の原因や症状、セルフケアについて詳しくご紹介します。
1.年末年始は「胃痛」のリスクが増加年末年始は、暴飲暴食や生活習慣の乱れなどによって胃に負担がかかりやすいため、胃痛の症状を訴える方が多くなります。以下に、胃痛の原因を詳しく示します。
1-1.年末年始の胃痛の原因・イベント料理の食べすぎクリスマスには豪華な料理やケーキ、お正月にはおせち料理など、年末年始はご馳走を食べる機会も多かったことでしょう。味つけの濃い料理や、糖分が多い料理の食べすぎは、胃などの消化器官に負担をかけるため、胃痛の原因になります。
私たちのからだは、食べ物を胃液で消化し、消化された栄養を腸から吸収しています。胃液の中に含まれる「胃酸」は、強い酸性の性質をもっているため、胃酸の分泌量が多くなると胃粘膜が傷つきやすくなり、胃痛が引き起こされます。
年末年始の料理は、味つけが濃く消化に悪い料理が多いため、胃酸の分泌量が自然と多くなります。その結果、胃粘膜が傷つきやすくなり、胃痛が生じてしまうのです。
・お酒の飲みすぎ年末年始にお酒を飲む機会が増えると、味つけの濃い食べ物に箸が進んだり、酔いをさまそうと水をたくさん飲んだりするため、結果、胃痛につながります。
・ストレスストレスがかかると自律神経が乱れやすくなり、それが胃痛にもつながります。
自律神経は、胃酸を分泌する役割や胃の動きをコントロールする役割を担っています。そのため、自律神経が乱れると、胃酸が必要以上に分泌され、胃の粘膜が傷つき胃痛が生じるのです。
私たちのからだは、仕事の忙しさやイベント行事での気遣いだけでなく、楽しすぎるといったプラスな気持ちでさえも、ストレスと感じてしまいます。
そのため、年末年始にさまざまな場面でストレスがかかると、自律神経はすぐに乱れ、結果、胃痛が生じてしまうのです。
2.胃痛症状の特徴暴飲暴食により、胃酸分泌量が多くなると、以下の胃痛症状が起こりやすくなります。
・空腹時にシクシク痛む重苦しく持続し、不快感がある痛みです。
・キリキリと痛む前のめりになって、胃に手を当ててしまうような鋭い痛みです。
また、胃腸機能が低下していると、胃痛だけではなく以下の症状もみられることが多くあります。
・お腹の張り・上腹部の不快感・吐き気・胸やけ・口が渇く・便が出にくく、コロコロとした硬い便上記のような、つらい症状を出さないためにもセルフケアを取り入れることが大切です。
3.年末年始で疲れた胃を回復させる食材
年末年始の暴飲暴食で疲れた胃を回復させる、食材選びのポイントを3つご紹介します。
胃の不調は、自律神経の乱れと相関しているため、自律神経のバランスが崩れやすい春に向けて早めの回復が必要です。
3-1.胃にやさしい食材疲れた胃を休めるためにも、塩分や糖分、刺激物が少ない食材を選びましょう。柔らかく、消化に時間がかからないものがおすすめです。
(例)豆腐、白身魚、鶏ささみ、おかゆ、雑炊、バナナ、りんご 3-2.消化を助ける食材胃に負担をかけないために、消化を助ける「大根」を食事に加えるといいでしょう。
大根には「ジアスターゼ」という消化酵素が含まれており、食べ物の消化を助けるとともに、弱った胃の消化機能をサポートしてくれます。
ジアスターゼは熱に弱く、加熱すると効果が下がってしまうため、常温の大根おろしにするのがおすすめです。
3-3.胃腸を温める食材アルコールや冷たい飲料水などを摂りすぎると、お腹や胃が冷えやすくなり、胃腸の血流や胃腸機能が低下して胃痛が生じます。
からだの内側から温まる食材で、胃痛を解消していきましょう。
(例)生姜、シナモン、にんにく、羊肉、鶏肉、エビ、長ねぎ