「生理前になるとひどい頭痛や吐き気が起こる」「頭痛持ちで、生理前にいつもより酷くなる」という方はいませんか?
毎月ひどい頭痛に悩まされ続けるのはつらいですよね。生理前の頭痛は、いつもより鎮痛薬が効きにくいという方が多いです。
この記事では、なぜ生理前に頭痛がひどくなってしまうのか解説するとともに、PMS頭痛と上手に付き合うための方法と、効果が期待される漢方薬をご紹介します。
PMS頭痛から解放され、快適な毎日を送れるようにしましょう。
1.PMS特有の頭痛とは?症状をチェックPMS頭痛には、他の頭痛と異なる特徴がいくつかあります。ご自身の症状と比較してみましょう。
1-1.こんな症状はPMS頭痛かも?
早い方では、月経の10日ほど前からPMSが始まります。PMS頭痛の症状としては、以下のものが代表的です。
・ズキズキと脈打つような痛み・鎮痛薬が効きにくい・めまいや吐き気を伴うことがある・頭痛の前兆がないことが多い・痛みが長引きやすい当てはまるものはありましたか?
上記の特徴に当てはまらない場合は、ストレス、低気圧、寝不足、食べ物など別の要因がある可能性もあります。
1〜2か月ほど、頭痛の程度や薬の効果、前兆の有無、天気、睡眠、食べたものなどを記録してみると、自分の頭痛の特徴を掴むのに役立ちますよ。
1-2.なぜ生理前に頭痛が起こりやすいの?女性ホルモンには、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2種類があります。
2つのホルモンの分泌量は、月経の周期に合わせて増減しており、月経前にはどちらのホルモンも大きく減少します。頭痛に関連するのは、卵胞ホルモンです。
卵胞ホルモンが減少すると、セロトニンというホルモンの量が減り、働きが弱くなります。セロトニンは”幸せホルモン”とも呼ばれ、血管の収縮をコントロールするほか、痛みを抑える働きがある物質です。
セロトニンが減少すると、脳の血管が広がり、周りの神経を圧迫して頭痛が起こります。このとき、セロトニンが減少して痛みに敏感になっているため、「いつもよりも痛い」「薬が効きにくい」と感じてしまうのです。
このように、ホルモンバランスの変化と関わっているのがPMS頭痛の特徴で、
”月経関連片頭痛”とも呼ばれます。
2.PMS頭痛と上手に付き合う方法PMS頭痛は女性ホルモンと密接に関わっているため、改善のためには工夫が必要です。ご自身でできる対処法を紹介します。
2-1.頭痛を悪化させる食べ物を避ける個人差はありますが、頭痛を悪化させやすいとされる食べ物がいくつかあります。PMSの頭痛が気になるときは、該当する食べ物の摂取を控えましょう。
下記の食べ物にはヒスタミンやチラミンといった血管拡張物質が含まれるため、頭痛を悪化させる可能性があります。
・チーズ・チョコレート、ココア・みかんなどの柑橘類・ワインなどのアルコールこれらの摂取を控えて、頭痛に変化があるかどうか確かめてみませんか?
2-2.血管を収縮させる食べ物を摂取するPMS頭痛は血管が拡張することによって起こるため、血管を収縮させる食べ物を摂ることで、頭痛を緩和できる可能性があります。PMS頭痛の緩和に役立つ食べ物を以下にご紹介します。
・カフェインカフェインには、血管を収縮させる働きがあるため、PMS頭痛の緩和に役立つ可能性があります。
ただ、人によってはカフェインで頭痛が誘発されることもあるため、コーヒーなどを飲む習慣がない方は、まずはPMSでない時期に試してみるのがいいでしょう。
・ビタミンB2ビタミンB2は、頭痛の頻度や継続時間を減らす効果が認められています。
ビタミンB2を含む食べ物には、レバーや魚、卵などがあげられます。比較的安全で安く手に入る食材が多いので、PMSの時期の少し前から意識的に摂るようにしてみてはいかがでしょうか。
・マグネシウムマグネシウムの摂取量が低下すると血管の異常収縮が起き、片頭痛が発生しやすくなるといわれています。そのため、マグネシウムの補充も頭痛の予防に効果が期待できます。
食べ物では、ひじきや貝類、玄米などに多く含まれます。
これらの食品を、無理のない範囲で日々の食事に取り入れてみてください。
2-3.頭を冷やすPMS頭痛は血管が広がることで起こるため、対処法としては「冷やす」のが正解です。
生理前のだるさ対策として、お風呂に浸かる方もいるかもしれません。しかし、血管はあたためると広がりやすくなってしまいますので、PMS頭痛に対しては入浴が逆効果になる可能性があります。
頭痛のあるときや、頭痛が起きそうだという予感がするときには、痛いところや首回りを冷やしてみてください。冷やしたタオルや、氷枕を軽く当てましょう。
3.PMS頭痛には漢方薬もおすすめ繰り返すPMS頭痛には、婦人科の治療でも使われている漢方薬を用いて根本改善を目指す方法もおすすめです。
漢方の考え方でみると、生理前は「水(すい)」がたまり、「気」が滞っている状態です。頭痛のほかにも、からだのむくみや気分の落ち込みを感じる方もいるでしょう。
このような生理前のからだの状態に応じた漢方薬を用いることで、心身のバランスを整え、PMSで生じるイライラや腹痛などの諸症状の解消が目指せます。
バランスのとれた食事や生活習慣を継続するのは大変という方でも、漢方薬なら症状や体質に合うものを飲むだけなので、手軽に毎日続けられそうですよね。
さっそく始めてみたいと感じた方のために、以下にPMS頭痛の症状に悩む方におすすめの漢方薬をご紹介します。
<PMS頭痛の方におすすめの漢方薬>・五苓散(ごれいさん)
目眩・むくみが気になる方体にたまった余分な水分の排出を促し、水分代謝を整えることで、頭痛や二日酔いに用いられます。比較的、どんな体質の方にも使いやすい漢方薬です。
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
肩こりが気になる方婦人科でよく使われる漢方薬のひとつで、血の巡りをよくしてくれます。頭はのぼせるのに足が冷える、下腹部が張る、肩こりがあるなどの症状に当てはまる方の頭痛や婦人科系疾患に用いられます。
ただ、からだにやさしい漢方薬とはいえ、自分の体質に合っていなければ、よい効果が見込めないだけでなく、からだへのダメージを与える場合もあります。自分に合う漢方薬を見つけるためにも、購入時には、できる限り漢方に詳しい医師、薬剤師等にご相談ください。
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4.セルフケアでPMS頭痛を和らげようPMS頭痛は、月経前に女性ホルモンのひとつである卵胞ホルモンが減少することに関連するといわれています。
緩和のためには、食べる物に気をつけたり、頭痛が起きたときに冷やしたりといったセルフケアを行うといいでしょう。また、漢方薬によって毎月のPMS頭痛が和らぐ可能性もありますよ。
漢方薬を服用する際には、専門家に相談し、自分の体質に合った種類を選びましょう。
▼女性特有のお悩み関連記事 まとめ
https://lafarfa.jp/pages/detail/pms_womens-worries
<この記事を書いた人>薬剤師 中山 歩実大学病院、市立病院での勤務を経て、長期療養型の病院へ転職。なかなか改善しない症状に対し漢方を使ったサポートを実施している。
さまざまな病気の段階の方と接する中で、正しい医療情報を得ることの難しさを痛感し、ライター活動を開始。がんや感染症、生活習慣病など幅広い疾患や薬についての記事制作を担当。「誰もが自分のからだを労れる社会」を目指し、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。
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