天気が悪いから? 暑さのせい? それとも肩こりが原因? 頭が重くてやる気が起きない……そんな症状はありませんか? 頭が重いと何をするにもやる気が出ず、ズルズルと時間だけが過ぎてしまいがちですよね。何か簡単な対策があるのなら、試したいところです。そこで、今回は頭重感の起こるメカニズムとその対策について、あんしん漢方のヨガインストラクターである高橋かなこさんにうかがいました。
1. 頭重感の原因は?天気や気温などの環境によるもの、肩こりなどの不調から連鎖的にくるものなど、頭重感の原因はさまざまだといわれています。そこで、今回はその一例として3つの原因をお伝えします。
1-1.脳腫瘍など脳の不調脳腫瘍などの脳の不調は、頭重感の深刻な原因になることがあります。腫瘍が発生している場合、腫瘍が脳内で成長することで頭蓋内の圧力が増加し、頭全体が重く感じるのです。脳腫瘍が発生している部位によっては、手足の麻痺や頭痛、視力の変化、吐き気、嘔吐、行動や認知の変化などを伴うことがあります。(※1)
痛みが続く場合や、今まで感じたことのない痛みのとき、頭痛以外の症状が出ているときは危険性が高い病気の可能性があるため、早急に医療機関を受診しましょう。
1-2.緊張型頭痛緊張型頭痛は、最も一般的な頭痛の一種で、頭重感の主な原因のひとつです。両側の前頭部を締め付けられるように感じたり、頭に重いものが乗っているように感じたりするといわれています。これはストレス、疲労、姿勢の悪さ、首や肩の筋肉の緊張などによって引き起こされることが多く、持続的な鈍痛が特徴です。(※1)
1-3.熱中症熱中症も頭重感を引き起こす原因になる場合があります。高温多湿な環境で長時間過ごすことで、体内の水分と塩分が失われ、体温調節がうまくいかなくなってしまいます。これにより、頭重感、めまい、吐き気、意識混濁などの症状があらわれる可能性があるのです。熱中症対策として、こまめな水分補給、涼しい環境での休息、通気性のよい服の着用などを意識的に行いましょう。(※2)
2. 頭重感で多いのは「緊張型頭痛」のことも
先述したとおり、緊張型頭痛は最も一般的な頭痛の一種といわれています。これは、普段の姿勢や肩こりなどが大きく影響しており、デスクワークやスマホの長時間の使用がつらい頭痛につながっているかもしれません。
長時間同じ姿勢が続くと肩周りの筋肉が緊張し、首筋や後頭部の血液の流れが悪くなって老廃物がたまりやすくなります。それが周囲の神経を刺激し、締め付けられるような感覚を引き起こしてしまうことがあるのです。
また、自律神経の乱れも頭重感につながる恐れがあり、このストレス社会に生きる人々が緊張型頭痛を引き起こしやすいのも納得かもしれません。(※3)