間違ったスキンケアが原因の「ビニール肌」とは?【美肌に戻すケア方法】

2022.11.12

「肌の見た目はツルツルしているのに、お風呂上がりにつっぱりやすい……」
「スキンケアには気をつけているけれど、美肌かどうか気になる……」
このようなお悩みをお持ちの方は、肌トラブルを起こしやすい「ビニール肌」かもしれません。

残念なことに、スキンケアを頑張っている方ほど、「ビニール肌」になっている可能性が高いといわれています。

ビニール肌は、見た目では美肌と勘違いされることが多いですが、誤ったスキンケアなどでビニール肌になってしまうと、肌トラブルや肌老化の深刻化につながります。

そこで今回は、ビニール肌のセルフチェックや原因、改善方法を詳しくご紹介します。





   1.ビニール肌とは

ビニールを貼ったようにツルツルしている「ビニール肌」。

一見ツヤがあり健康的な肌に見えますが、実はバリア機能が低下しておりダメージを受けやすい状態になっています。

皮膚は、外側から表皮→真皮→皮下組織(脂肪)の三層で成り立っており、表皮の一番外側には、角質層という約0.02mm(ティッシュペーパー1枚程度)ほどの薄さの層があります。

この角質層が、外部刺激から肌を守る「バリア機能」や、水分を皮膚の中に保持する「保湿機能」の役割を担っているのですが、ビニール肌の方は角質層が薄いためダメージを受けやすいのです。

「ビニール肌」は、健康的な美肌と見た目は似ていますが本質は似つかず、放っておくと、しみやしわ、ニキビなどの肌トラブルが起こりやすくなります。

セルフチェックで自分の肌と照らし合わせることで、ビニール肌か見分けることができるでしょう。以下に、ビニール肌のチェックポイントを示します。

〈ビニール肌のチェックポイント〉
・近くで見ると、肌に凹凸がなくキメ細かくない
・皮脂が出やすく、肌がテカりやすい
・肌が赤くなりやすい(とくに、鼻・頬・おでこ)
・洗顔後、肌がつっぱりやすい
・化粧水をつけてもしっとりしない
・今までのスキンケアが合わなくなった
・化粧ノリが悪い

上記のポイントがひとつでも当てはまる方は、早めのビニール肌対策が必要です。

ただし、スキンケアは正しい方法で行わないと、ビニール肌を進行させる恐れがあります。まずは、今のスキンケアを見直すことから始めましょう。






   2.ビニール肌の原因はスキンケアのやり過ぎ

ビニール肌の主な原因は、「誤ったスキンケア」です。

肌を気にして、誤ったスキンケアを頑張ってしまい、やり過ぎた結果、ビニール肌が完成してしまいす。誤ったスキンケアを繰り返すと、徐々に角質層が失われ、バリア機能や保湿機能が低下してしまいます。

日頃のスキンケア方法を振り返り、原因を見つけていきましょう。以下に、誤ったスキンケアの例を示します。


  2-1.過度な角質ケア
スクラブやピーリングなどの角質ケアアイテムは、不要になった古い角層を物理的に落とすことを目的として使われますが、やり過ぎることで必要な角質まで剥がしてしまいます。

顔には、不要な角質だけでなく必要な角質も混じっているため、使用頻度によっては肌に必要な角質層まで薄くなり、ビニール肌になってしまうでしょう。


  2-2.毛穴パックの使い過ぎ
角質ケアと同様に、毛穴パックは手軽に角栓を落とせますが、同時に角質層も剥がしてしまいます。

パックの使用時間が長過ぎたり、パックを使い過ぎたりすると、ビニール肌になりやすいため注意が必要です。


  2-3.洗浄力が強いクレンジングや洗顔料
洗浄力が強いスキンケアアイテムは、肌に必要な皮脂まで落とすため、肌が乾燥しやすい状態になります。肌が乾燥すると、潤いを保とうと角質層の水分が奪われます。

これを繰り返すことにより、角質層の保湿力が追いつかず、結果、ビニール肌になってしまうのです。


  2-4.合わないスキンケアアイテム・マッサージによる外部刺激
外部からの刺激は、皮膚のバリア機能や潤いを低下させます。

バリア機能に必要な角質層はとても薄いため、外部刺激により角質が剥がれると、皮膚のターンオーバー(新陳代謝)のサイクルを無理に早めてしまいます。

ターンオーバーが早くなると、通常よりも短い期間で細胞が成長するため、角質層が未成熟な状態になります。未成熟な状態では潤いを保てず、皮膚のバリア機能が低下してビニール肌になりやすくなるのです。

また、スキンケアアイテムやマッサージだけでなく、お風呂に入る際、顔に直接シャワーを当てることも肌への刺激になるため注意が必要です。





   3.ビニール肌を改善する方法

「ビニール肌」を改善するためには、先程ご紹介した、誤ったスキンケアとは反対のことを心がけるほか、保湿や紫外線ケアも大切です。

以下に、ビニール肌を改善する方法を4つご紹介します。


  3-1.ピーリングやスクラブなどを控える
ピーリングやスクラブなどの角質ケアは、控えるようにしましょう。

特に、ビニール肌のセルフチェックで多く当てはまった方は、角質層が薄くなっている状態ですので、そこにピーリングをしてもデメリットしかありません。

バリア機能や保湿機能が低下している薄い肌に刺激を与えると、肌にとって悪循環が生じますので、角質ケアは一度やめることをおすすめします。

薄くなった角質層をもとの厚さに戻して、バリア機能や保湿機能を高めることが大切です。


  3-2.正しいクレンジングや洗顔を意識する
クレンジングは、肌への負担が少なく、洗浄力が強すぎないミルクやクリームタイプがおすすめです。

洗浄力の弱いクレンジングは、必要な皮脂を落としすぎないというメリットがありますが、濃いメイクだとしっかり落としきれず、肌にとっては逆効果というデメリットもあります。

毎日のメイクを薄くして、洗浄力が弱いクレンジングでも落とせるようにしておくことも、美肌への第一歩となるでしょう。

また、洗顔するときはよく泡立てて、指が触れない程度に優しく洗いましょう。すすぎ残しはビニール肌の要因となりますので、洗顔後はフェイスラインの下までぬるま湯で洗い流すことがポイントです。


  3-3.しっかり保湿を行う
スキンケアの基本は保湿です。

ビニール肌は、角質層が薄く肌が乾燥しやすい状態です。正しいスキンケアに変えて肌の負担を減らしても、保湿をおろそかにするとしっかりとした改善は期待できません。

自分の肌に合った保湿液を選び、優しくハンドプレスして入念に保湿しましょう。

また、入浴後は、なるべく5分以内に保湿することがおすすめです。入浴後の皮膚は水分を吸収しているため、保湿液を塗ることで水分が蒸発しないようにふたをすることができます。

もし、5分を過ぎてしまった場合は、化粧水を入れた霧吹きで皮膚を湿らせてから保湿液を塗るといいでしょう。


  3-4.紫外線ケアは忘れずに
意外と忘れやすい紫外線ケア。紫外線も外部刺激のひとつです。

ビニール肌は、角質層が薄く未熟な肌が露出しているため、紫外線により大きなダメージを受けやすく、赤みや痛みなど炎症を起こしかねません。

日焼け止めやUVカット服、日傘を活用しましょう。日焼け止めは、通常の洗浄力で落ちる程度の、ウォータープルーフのものがおすすめです。



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