「過多月経」とは、経血量が先述した基準値よりも多い状態を指し、一般的には1回の生理で150ml以上であるとされています。この状態になると、ナプキンが1時間ももたないと感じるくらい経血量が多くなり、生活に支障をきたすことも。また、経血量が多くなる以外にも、経血にレバー状の塊が頻繁に生じたり、貧血やめまいなどの症状があらわれたりします。
過多月経になる原因は、以下のようなものがあげられます。
3-1.ホルモンバランスの乱れ
過多月経の原因のひとつは、ホルモンバランスの乱れです。月経時に分泌される女性ホルモンのプロゲステロンは、子宮内膜を整える役割があります。しかし、ホルモンバランスが乱れて分泌が不十分になると、子宮内膜が異常に厚くなり、出血量が増える可能性があります。この結果、経血にレバー状の塊が生じます。
20~30代の女性は、仕事によるストレスや不規則な生活、運動不足、栄養の偏りなどの要因が多く見られ、これらがホルモンバランスの乱れの原因となることがあります。そのため、日頃から健康的な生活習慣を心がけることが大切です。
3-2.婦人科系疾患
婦人科系の疾患によっては、月経時に大量の血の塊が出たり、ナプキンの交換が1時間ももたなかったりする異常な経血量が生じることがあります。
代表的な疾患としては、子宮筋腫や子宮内膜症、子宮頸がんなどがあげられます。これらの疾患は早期発見が重要です。急に経血量が増えたり、ひどい貧血が起きたりするなどの症状があらわれた場合は、早めに婦人科を受診することが大切です。
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2024年 3月 19日