【ヨガインストラクター監修】静かな場所で鳴らないで!〈おなかの鳴るメカニズムを解析〉

2023.12.09

鳴ってほしくないときに限って大きな音で鳴ってしまうのが、おなかの音。
静かな空間で盛大におなかが鳴って、恥ずかしい思いをした経験がある、なんて人もいるのではないでしょうか。
できれば、おなかの音は鳴らしたくないですよね。

そこで、今回はおなかが鳴るメカニズムとその対策についてご紹介します。
おなかが鳴るのは、決して空腹時だけではありません。おなかの音について正しく理解し、うまく付き合っていきましょう。




   1. おなかが鳴るメカニズムとは?

おなかが鳴るときといえば、なんとなく「空腹時」のイメージが強いのではないでしょうか。
たしかに空腹時もおなかは鳴ることが多いですが、それ以外にも原因はたくさんあります。


  1-1.胃腸のパフォーマンス
おなかが鳴る原因は、胃腸の状態が大きく関係しているといわれています。
具体的にどのような状態のときに音が出やすいのか、詳しくみていきましょう。

空腹時
空腹時は胃が強く収縮します。これにより、食べ物の残りカスや水分、空気などが動くことが、音の鳴る原因だといわれています。また、食べ物と一緒に空気を体内に取り込むと、小腸を通過するときに音が鳴りやすいです。空腹時のおなかの音は「グルグル」というより、「グゥー」と表現される音が出るのが特徴です。

食後
食後は、摂取した食べ物を消化するために胃腸が活発に動きます。これにより、音が出やすいといわれており「ポコポコ」などの音が鳴ることが特徴です。

特定の食べ物の摂取
ヨーグルトや牛乳などの乳製品を摂取すると、体質的に乳糖を消化できず、おなかがゴロゴロする人がいます。これは「乳糖不耐症」と呼ばれ、乳糖を分解する酵素のラクターゼが減少し、消化機能が低下することで起きます。乳糖が消化されないので腸で吸収できず、腸内にガスが発生してたまってしまうのです。

また、アルコールや炭酸飲料、香辛料、冷たい物などを摂取すると、腸が刺激され腸の活動が活発化して、おなかが鳴ることがあります。とくにアルコールは腸に過度の刺激を与えるため、ガスが多く発生する傾向がみられます。


  1-2.おなかが鳴るのは悪いこと?
おなかが鳴ることは決して悪いことではありません。おなかが鳴る原因は、蠕動運動(ぜんどううんどう)で胃や腸の中のガスが動くためといわれています。とくに、腸内の狭い箇所を移動する際に、大きな音が鳴る傾向があります。あまりにも大きな音がしたり、毎日のように音が鳴ったりしていると「病気かな?」と心配になるかもしれませんが、基本的にはからだの異常によって鳴っているわけではありません。

ただし、「下痢や便秘が気になる」「吐き気や嘔吐がある」「おならが臭い」「ストレスがたまっている」などの症状も伴う場合は、腸内環境の悪化や過敏性腸症候群の恐れがあります。症状が続くようであれば、医療機関を受診しましょう。




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