【薬剤師が監修】鼻の奥のケムリのにおいって大丈夫? 受診の目安は?

2023.09.16








   3.上咽頭炎症のセルフケア

上咽頭炎症は、セルフケアである程度症状を緩和できることがあります。
それぞれの対処法をくわしく見ていきましょう。


  3-1.のど飴やのどを潤す飲み物
のどの粘膜を潤すのど飴やトローチ、抗炎症作用のあるはちみつがおすすめです。
また、殺菌作用や血行促進効果のあるショウガ湯や、リンゴジュースもいいでしょう。

逆に、アルコールやからい食べ物などはのどの粘膜を刺激してしまうので避けましょう。


  3-2.適切な湿度
適度な湿度を維持することは、咽頭の粘膜をいたわることにつながります。目安は、湿度60%です。
特に乾燥する季節の冬は、室内の湿度が20%以下になってしまうこともあるので、加湿器や霧吹きなどを使い、湿度を一定に保つことを常に意識しましょう。


  3-3.定期的な換気
空気の入れ替えも湿度と大きな関係があり、咽頭の健康状態に関わってきます。換気で重要なポイントは、時間よりも回数です。短時間でもいいので、なるべくこまめに換気することが大事です。窓を全開にしなくても、数センチ空けるだけで換気効果はあります。

注意点としては、一般的な家庭用エアコンには換気機能がなく、室内の空気を循環させているだけという点です。エアコンのつけっぱなしで空気が乾燥しないよう、適度な換気を行いましょう。


  3-4.睡眠とバランスのとれた食事
からだに疲労やストレスがたまると、自律神経のバランスが崩れ、上咽頭炎症の原因・悪化につながります。なるべくたっぷりと睡眠時間をとり、バランスのとれた食生活で毎日を健康的に過ごしましょう。


  3-5.漢方薬の服用

胃「鼻やのどの違和感が治まらない」
「慢性的な上咽頭炎の症状を克服したい」

そんな人には漢方薬がおすすめです。

上咽頭炎症は、細菌やウイルス感染以外に、のどの粘膜の乾燥やからだの冷え、ストレスなども原因になると考えられています。

鼻やのどの違和感の対策には、「炎症を冷ます」「水分の循環をよくして鼻やのどの粘膜に潤いをあたえる」「からだを温めて免疫力を上げる」「自律神経を整える」といった漢方薬を選び、根本改善を目指します。

漢方薬なら飲むだけなので、運動やバランスのとれた食生活などを毎日続けるよりも簡単です。

<上咽頭炎症におすすめの漢方薬>
・桔梗湯(ききょうとう)
のどの痛みに悩む人におすすめの漢方薬です。のどの腫れや咳、扁桃腺にアプローチすることも可能です。

・麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)
咽頭部の熱を冷まし、せきやたんが出る症状を抑えます。のどの渇きを改善します。体力が中等度以上の人に処方する漢方薬です。

漢方薬はからだとの相性がとても大事です。体質に合わない漢方薬をいくら飲んでも効果があらわれないどころか、副作用が起きる場合もあります。漢方薬は、医師や薬剤師のような漢方のプロに処方してもらい、正しく服用しましょう。

お手軽に漢方をとり入れてみたいという人には、あんしん漢方のようなサービスもおすすめです。オーダーメイド漢方を実現してくれる画期的なサービスで、スマホ1台で診断から購入まで完結します。

●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z33zc0lafa0116





   4.鼻やのどの違和感はセルフケアで対処できる場合も

鼻の奥のケムリのようなにおいは、上咽頭炎症という病気の場合があります。
細菌感染やストレスなどさまざまな原因で起こり、セルフケアで慢性的な症状を改善できる場合もあります。

原因をしっかりと突き止め、適切な対処をしていきましょう。




<この記事を書いた人>

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いから、オンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
●Medical Health CH:https://www.youtube.com/channel/UC7XLi90xVGs_NnKhowC0G2w

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